《5月》エメラルド～「叡智」を象徴する世界四大宝石のひとつ

エメラルドの特徴

「エメラルドグリーンの海」、「エメラルドのような瞳」など美しい青みがかった緑色を表現する慣用句としてもよく耳にする、わたしたちの身近にあるエメラルド。ダイヤモンドなどと並ぶ世界四大宝石のひとつとして、古くから人々に愛されてきました。ベリル(緑柱石)の一種の鉱物であり、その独特な緑色はクロムやバナジウムなどによって作られます。他のベリルとは異なり、結晶にインクルージョン(内包物)や小さなヒビがあることもめずらしくありません。この希少性は、エメラルドの場合さらに価値を高めるものとなっています。

アルミニウムやベリリウムを含んだマグマが地中深く沈んだ岩盤の中に入り込み、冷えながら結晶を作ることでエメラルドが形成されます。この時にわずかなクロムを取り込むことで、エメラルドの美しい緑色となるのです。その緑色の濃淡や明度もさまざま。フレッシュで若々しい印象を与えたい時には、鮮やかな緑色のものを。シックで落ち着いた印象を与えたい時には濃い緑色のもの選ぶなどして、ファッションにも上手に取り入れたいですね。

 

エメラルドの歴史

エメラルドの歴史は宝石の中でもとても古く、紀元前4000年には古代バビロニアの人々がエメラルドを売買していたということが考古学的にも証明されています。古代エジプト王朝では、あのクレオパトラも愛用していたそうです。ローマ帝国時代の皇帝ネロは、エメラルド製のモノクル(片眼鏡)を所有しており、実際ポンペイなどのローマ帝国時代の遺跡からはエメラルド製品が頻繁に出土します。

貴族など特権階級の証だったエメラルドが世界に広まったのは、南米のエメラルド鉱山が中世になってスペイン人の手に渡った大航海時代のこと。この「コロンビア産エメラルド」は、現在世界で流通しているエメラルドのおよそ50%を占めるそうです。

 

エメラルドの効果

エメラルドの石言葉は「幸福」「愛」そして「知性」です。叡智を現すその神秘的なエメラルドグリーンは、先述した通り古くから人々に愛されてきました。思考をクリアにし、頭脳を明晰にしてくれるエメラルドはインスピレーションを与えてくれます。

またエメラルドは、無償の愛を育み大切な人との絆を築く石であり、「愛」のパワーが非常に強い宝石であることでも知られます。恋愛成就や、家族の繁栄を導いてくれるでしょう。浮気封じのお守りとしても効果的だそうです。

そしてその美しい緑色から連想されるとおり、心身の癒しの効果も併せ持つエメラルド。そのヒーリング効果により、持ち主をさらに若々しく、美しく魅せてくれる作用もあります。気の迷いや邪念を振り払い、心の安定をもたらしてくれることでしょう。

 

エメラルドと相性の良いパワーストーン

・サファイア

シックなブルーが印象的なサファイアとの組み合わせにより「仕事運」が高まる組み合わせです。「叡智」を授けるエメラルドと「堅実さ」を象徴するサファイアは、就職活動や、起業される方にぴったりのお守りになってくれるでしょう。

 ・ルビー

エネルギッシュなレッドのルビーとエメラルドは、どちらも「愛」をあらわす宝石。情熱的なルビーと、慈愛を育むエメラルドの組み合わせにより、恋愛成就や家庭円満を願う方にとってはさらに効果的なお守りとなります。恋愛に限らず、職場や友人関係といった人とのコミュニケーション力をアップしてくれる組み合わせです。

・ペリドット

フレッシュで生き生きとしたグリーンをまとうペリドットの組み合わせは、エメラルドの安定的なパワーをさらにポジティブなものへと導いてくれる組み合わせです。就職活動や、これから新しいことを始める方にぴったりのお守りになります。

・ヒスイ

日本でも古くから「徳」と高める石として親しまれてきたヒスイには「繁栄」へのパワーがあります。メラルドとの組み合わせによりその効果をさらに高め、家族や仕事においてのさらなる豊かさや成功への手助けとなってくれる組み合わせになります。